34 ウシ精子形成細胞の顕微注入による前核形成と精子星状体形成, および体外発生

【目的】ウシのみならず, ヒトを含めた多くの哺乳動物の受精では, 精子が卵細胞質内に侵入すると, 精子中心体から精子星状体が形成され, 雌雄両前核の移動と染色体配列, および第一卵割に重要な役割を果たす1). 我々は, ウシ射出精子のICSIにおいて, 精子注入後4時間に7%エタノール5分間の活性化処理を行うことで, 卵割率と胚盤胞率が有意に高くなることを報告した2, 3). 本研究では, ウシ精子形成細胞の顕微授精において, 顕微注入後4時間のエタノールによる活性化処理が精子星状体形成と胚発生に及ぼす影響を調べた. 【方法】〔実験1〕屠畜卵巣から吸引したウシ卵胞卵を22時間の培養によって体外...

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Veröffentlicht in:Journal of Mammalian Ova Research 2008, Vol.25 (2), p.184-184
Hauptverfasser: 可兒知加子, 上畑みな子, 池上美希, 越知正憲, 堀内俊孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】ウシのみならず, ヒトを含めた多くの哺乳動物の受精では, 精子が卵細胞質内に侵入すると, 精子中心体から精子星状体が形成され, 雌雄両前核の移動と染色体配列, および第一卵割に重要な役割を果たす1). 我々は, ウシ射出精子のICSIにおいて, 精子注入後4時間に7%エタノール5分間の活性化処理を行うことで, 卵割率と胚盤胞率が有意に高くなることを報告した2, 3). 本研究では, ウシ精子形成細胞の顕微授精において, 顕微注入後4時間のエタノールによる活性化処理が精子星状体形成と胚発生に及ぼす影響を調べた. 【方法】〔実験1〕屠畜卵巣から吸引したウシ卵胞卵を22時間の培養によって体外成熟させた. 顕微授精には第一極体を放出した成熟卵子を選別した. 約1歳の黒毛和種雄ウシの精巣から採取した精巣液を凍結保存した. この精巣液から円形精子細胞(ROS), 伸張精子細胞(ELS), 精巣精子(TES)を顕微注入直前に選別した. 精巣上体尾部精子(CES)は凍結保存した運動精子を用いた.
ISSN:1341-7738