異なる方法で調製したブロー氏液及びネオ・ブロー氏液の安定性と抗菌活性の評価

緒言」 ブロー氏液は, 19世紀にドイツの医師Burowらによって収斂・消毒剤として考案されたpH 3付近の13%酢酸アルミニウム液である. 1998年にはThorpらにより慢性中耳炎に対する有効性が報告され, わが国においては2003年に寺山らによって難治性の外耳道及び中耳の化膿性炎に対して有効かつ安全に使用できることが報告された. 現在, ブロー氏液は院内製剤として調製・使用されている. その処方については, 2004年に手稲渓仁会病院の矢萩らにより示された後も各施設で様々な調製法が検討され, それらの処方は病院薬局製剤事例集, 病院薬局製剤[第6版]に収載されているが, 調製に用いる試薬...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2024/09/01, Vol.144(9), pp.887-896
Hauptverfasser: 木下, 雅子, 山岸, 莉奈, 飯坂, 洋平, 瀧川, 正紀, 安齊, 洋次郎, 浦野, 敦, 廣瀬, 香織, 花輪, 剛久, 田中, 博之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:緒言」 ブロー氏液は, 19世紀にドイツの医師Burowらによって収斂・消毒剤として考案されたpH 3付近の13%酢酸アルミニウム液である. 1998年にはThorpらにより慢性中耳炎に対する有効性が報告され, わが国においては2003年に寺山らによって難治性の外耳道及び中耳の化膿性炎に対して有効かつ安全に使用できることが報告された. 現在, ブロー氏液は院内製剤として調製・使用されている. その処方については, 2004年に手稲渓仁会病院の矢萩らにより示された後も各施設で様々な調製法が検討され, それらの処方は病院薬局製剤事例集, 病院薬局製剤[第6版]に収載されているが, 調製に用いる試薬の種類や量, 調製に要する行程や時間が異なる. その理由はBurowらにより考案された初期の製剤の詳細な調製法が不明であったためであると推測される.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.24-00082