中分子化合物の溶解度及び人工膜・生細胞を用いた膜透過性評価
「1. はじめに」中分子化合物は, 低分子化合物と異なり特異性の高さから副作用が少なくタンパク質間相互作用(protein-protein interaction:PPI)を目指すことができる, 更に抗体医薬と異なり経口投与が可能で細胞内標的を指向できる, という点で期待されているモダリティーである. 薬物は, 経口投与後循環血中に到達するまでの初期段階では, 溶解度・膜透過性が重要な因子となり, 細胞内標的へ到達する際にも細胞膜を透過する必要がある. 筆者はJapan Agency for Medical Research and Development(AMED)次世代治療・診断実現のため...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2024/05/01, Vol.144(5), pp.529-537 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「1. はじめに」中分子化合物は, 低分子化合物と異なり特異性の高さから副作用が少なくタンパク質間相互作用(protein-protein interaction:PPI)を目指すことができる, 更に抗体医薬と異なり経口投与が可能で細胞内標的を指向できる, という点で期待されているモダリティーである. 薬物は, 経口投与後循環血中に到達するまでの初期段階では, 溶解度・膜透過性が重要な因子となり, 細胞内標的へ到達する際にも細胞膜を透過する必要がある. 筆者はJapan Agency for Medical Research and Development(AMED)次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(革新的中分子創薬技術の開発)(以後中分子事業)において, 前仲勝実教授(北海道大学)を研究代表者とする研究課題(以後前仲研究班)の研究分担者として当該事業に参画した. 前仲研究班では, "立体構造を基盤とする中分子創薬の合理的設計"の研究課題のもと, 中分子化合物の構造と物性の相関を解明し, 中分子化合物の受動拡散を精密にシミュレーションできる解析ソフトを開発する研究目標の一環として, 北海道大学・北里大学・東京大学から収集した中分子化合物ライブラリー計965化合物について溶解度・膜透過性の評価を実施した. |
---|---|
ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.23-00191-1 |