潰瘍性大腸炎の既往を有する胃がん患者におけるニボルマブの関連が示唆される大腸炎の一例

「緒言」免疫チェックポイント阻害薬によって増強した免疫が正常細胞を攻撃することで発症する免疫関連有害事象 (immune-related adverse events : irAE) に注意が必要となるが, まだ十分に理解されていないのが現状である. 今回, 既存の潰瘍性大腸炎寛解中の患者において慎重な経過観察を行う中で, ニボルマブの長期治療継続ができ病勢制御に至った1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」 : 77歳, 男性 「主訴」 : 下痢, 血便 「現病歴」 : 20XX-2年10月に胃がんと診断され, 12月に胃全摘術, 胆嚢摘出術を施行した. TNM分類はpT3, pN3a...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2024/02/01, Vol.144(2), pp.239-242
Hauptverfasser: 小川, 竜徳, 四十物, 由香, 齋藤, 祥子, 八木澤, 昂大, 岩山, 竜大, 田村, 明広, 平井, 信二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」免疫チェックポイント阻害薬によって増強した免疫が正常細胞を攻撃することで発症する免疫関連有害事象 (immune-related adverse events : irAE) に注意が必要となるが, まだ十分に理解されていないのが現状である. 今回, 既存の潰瘍性大腸炎寛解中の患者において慎重な経過観察を行う中で, ニボルマブの長期治療継続ができ病勢制御に至った1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」 : 77歳, 男性 「主訴」 : 下痢, 血便 「現病歴」 : 20XX-2年10月に胃がんと診断され, 12月に胃全摘術, 胆嚢摘出術を施行した. TNM分類はpT3, pN3a, cM0のpStage IIIBであった. 20XX-1年1月に他院で術後補助療法としてS-1 (テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム) を開始した.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.23-00167