核内受容体によるエピジェネティックな遺伝子発現制御を介した生体調節機構に関する研究:PPARAによる肝細胞増殖

「1. はじめに」Peroxisome proliferator-activated receptor alpha (PPARA) は, 肝細胞で豊富に発現するリガンド活性化型核内受容体であり, 脂質代謝と炎症の重要なメディエーターである. PPARAのアゴニストとして, これまでに抗高脂血症治療薬であるフィブラート系薬剤, 環境化学物質であるフタル酸エステル (プラスチック可塑剤) 及びピリニキシン酸 (Wy14643) などが知られている. PPARAは, 同じく核内受容体であるretinoid X receptor (RXR) とヘテロ二量体を形成し, アゴニストの存在下において標的遺伝...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2024/02/01, Vol.144(2), pp.157-161
1. Verfasser: 藍原, 大甫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」Peroxisome proliferator-activated receptor alpha (PPARA) は, 肝細胞で豊富に発現するリガンド活性化型核内受容体であり, 脂質代謝と炎症の重要なメディエーターである. PPARAのアゴニストとして, これまでに抗高脂血症治療薬であるフィブラート系薬剤, 環境化学物質であるフタル酸エステル (プラスチック可塑剤) 及びピリニキシン酸 (Wy14643) などが知られている. PPARAは, 同じく核内受容体であるretinoid X receptor (RXR) とヘテロ二量体を形成し, アゴニストの存在下において標的遺伝子のプロモーター領域に存在するPPAR結合配列 (PPAR response element : PPRE) に結合することで, 一般的に遺伝子発現を正に制御する.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.23-00176