販売中止となった後発医薬品の特徴に関する調査
「緒言」医薬品は製造販売元の厳格な流通管理の下, 安定的に供給される必要がある. しかし, 医薬品の販売中止や自主回収など安定供給に影響を与える事例が毎年発生している. 特に近年では, 後発医薬品企業の業務停止や原薬の輸入困難に起因する供給制限が起こるなど, 医薬品の安定供給が脅かされる事例が相次いでいる. 医薬品の安定供給が滞ると, 医療機関は代替薬の選定や回収の対応に業務時間を割かれることになる. また, 医薬品の供給不安定により標準治療を実施できなくなることは臨床上危惧される点である. そのため, 医薬品の供給不安定につながる医薬品の特徴を解明することは, 適切な薬物療法を提供するうえで...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2023/12/01, Vol.143(12), pp.1069-1073 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」医薬品は製造販売元の厳格な流通管理の下, 安定的に供給される必要がある. しかし, 医薬品の販売中止や自主回収など安定供給に影響を与える事例が毎年発生している. 特に近年では, 後発医薬品企業の業務停止や原薬の輸入困難に起因する供給制限が起こるなど, 医薬品の安定供給が脅かされる事例が相次いでいる. 医薬品の安定供給が滞ると, 医療機関は代替薬の選定や回収の対応に業務時間を割かれることになる. また, 医薬品の供給不安定により標準治療を実施できなくなることは臨床上危惧される点である. そのため, 医薬品の供給不安定につながる医薬品の特徴を解明することは, 適切な薬物療法を提供するうえで重要である. 医薬品の自主回収とは, 保健衛生上の危害が発生するおそれがある場合に必要な措置として, 医薬品製造販売業者が当該医薬品の回収を行うことである. 自主回収の実態についてはいくつかの調査が行われており, 乾らが行った2006-2010年度における実態調査報告では, 後発医薬品の品質管理体制の課題が指摘されており, 他社の回収情報を製造工程に積極的にフィードバックし, 製薬企業全体で回収の発生を減少させていく必要性が述べられている. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.23-00098 |