ブシモノエステルアルカロイドの相対モル感度 (RMS) を用いた日本薬局方定量法の検討

「緒言」定量NMR(quantitative NMR: qNMR)は, 医薬品試験法の新しい絶対定量法として注目されつつある. 日本薬局方(the Japanese Pharmacopoeia: JP)では, 既に第十六改正第二追補(JP16-2)より, 生薬や漢方処方エキスの定量試験に使用する試薬の規格にqNMR法が導入されている. JP18-1までに, geniposide, paeonol, magnolol, magnoflorine, rhein, rosmarinic acid, saikosaponin b2, (E)-cinnamic acid, [6]-gingerol, loganin, [6]-shogaol, (E)-ferulic acid, 10-hydroxy-2-(E)-decenoic acid, sinomenine, evodiamine, mangiferin, saikosaponin a, saikosaponin d, amygdalin, arbutin, dehydrocorydaline nitrate, diphenyl sulfone, hirsutine, rhynchophyllineの24化合物について純度値(%)についてqNMRにより値付けされた定量用試薬が規格化され, これらの試薬を分析用標品とした定量法が, 生薬及び処方の50各条において実施されている.