タンパク質間相互作用による薬物代謝酵素の制御機構

「1. はじめに」疎水性の高い化合物は体外への排出が困難であり, 脂肪などに蓄積し, 長期にわたり生体に有害作用を及ぼし得る. 肝臓に多く発現する薬物代謝酵素は, このような化合物に親水基を導入し, 体外への排出を促進することで生体防御の一端を担う. シトクロムP450 (cytochrome P450 ; P450, CYP) とウリジン二リン酸 (uridine 5'-diphospho ; UDP) -グルクロン酸転移酵素 (UDP-glucuronosyltransferase ; UGT) は薬毒物代謝の第I相及び第II相における代表的な薬物代謝酵素である. P450は還元...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2022/11/01, Vol.142(11), pp.1169-1175
1. Verfasser: 宮内, 優
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」疎水性の高い化合物は体外への排出が困難であり, 脂肪などに蓄積し, 長期にわたり生体に有害作用を及ぼし得る. 肝臓に多く発現する薬物代謝酵素は, このような化合物に親水基を導入し, 体外への排出を促進することで生体防御の一端を担う. シトクロムP450 (cytochrome P450 ; P450, CYP) とウリジン二リン酸 (uridine 5'-diphospho ; UDP) -グルクロン酸転移酵素 (UDP-glucuronosyltransferase ; UGT) は薬毒物代謝の第I相及び第II相における代表的な薬物代謝酵素である. P450は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 (the reduced form of nicotinamide adenine dinucleotide phosphate ; NAPDH) を補酵素とするP450還元酵素 (P450 reductase ; CPR) から2つの電子を受け取り, 酸素分子を活性化させ, 基質の酸化を行う.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.22-00124