各種刺激に伴う皮膚環境変化がミノキシジルナノ製剤の薬物挙動へ与える影響
「緒言」 Androgenetic alopecia (AGA)とは, 成人男性によくみられる髪が薄くなる状態であり, 男性型脱毛症を指す. このAGAの主な原因として, 遺伝やストレス, 男性ホルモンの影響などが挙げられ, 薄毛を意識している男性は全国で1260万人といわれる. ヒトにおいて, 毛は毛母細胞が増殖, 分化, 角化することにより形成され, 頭部の毛髪の85-90%を占める成長期が2-6年間持続した後, 数週間続く退行期, 続いて2-4ヵ月間続く休止期といったサイクル(毛周期)を経て, 生涯にわたり成長と退縮を繰り返す. このため, 育毛剤や発毛剤ともに, 十分な効果を実感するに...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2022/09/01, Vol.142(9), pp.1015-1020 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」 Androgenetic alopecia (AGA)とは, 成人男性によくみられる髪が薄くなる状態であり, 男性型脱毛症を指す. このAGAの主な原因として, 遺伝やストレス, 男性ホルモンの影響などが挙げられ, 薄毛を意識している男性は全国で1260万人といわれる. ヒトにおいて, 毛は毛母細胞が増殖, 分化, 角化することにより形成され, 頭部の毛髪の85-90%を占める成長期が2-6年間持続した後, 数週間続く退行期, 続いて2-4ヵ月間続く休止期といったサイクル(毛周期)を経て, 生涯にわたり成長と退縮を繰り返す. このため, 育毛剤や発毛剤ともに, 十分な効果を実感するには少なくとも6ヵ月から1年間は使用を続ける必要がある. 発毛・育毛には, バルジ領域の毛包上皮幹細胞及び毛乳頭細胞の両方の活性化が深く係わるとされ, 育毛・発毛効果が確認されている薬物としては, ミノキシジル(minoxidil; MXD), カルプロニウム塩化物水和物(carpronium chloride hydrate; CAR, 市販フロジン外用液5%), フィナステリドやデュタステリドなどがある. |
---|---|
ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.22-00103 |