大規模病院のASTにおける薬剤師の役割とその育成

「はじめに」抗菌薬の不適切な使用を背景とした薬剤耐性菌の増加は, 国際社会でも大きな課題となっている. 2015年5月の世界保健総会では, 薬剤耐性(antimicrobial resistance; AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され, 日本においては, 2016年4月5日, AMR対策アクションプランが決定された. 日本化学療法学会を中心に作成された「抗菌薬の適正使用に向けた8学会提言」では, 感染症を発症した患者が適切な抗菌薬治療を受けているか否かを専門的に監視・管理し, 必要に応じて処方医へ支援を行う仕組み, いわゆる抗菌薬適正使用支援(antimicrobial...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2021/11/01, Vol.141(11), pp.1257-1260
Hauptverfasser: 山口, 智江, 平松, 久典, 宮原, 兼二, 伊藤, 功治, 中根, 茂喜
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」抗菌薬の不適切な使用を背景とした薬剤耐性菌の増加は, 国際社会でも大きな課題となっている. 2015年5月の世界保健総会では, 薬剤耐性(antimicrobial resistance; AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され, 日本においては, 2016年4月5日, AMR対策アクションプランが決定された. 日本化学療法学会を中心に作成された「抗菌薬の適正使用に向けた8学会提言」では, 感染症を発症した患者が適切な抗菌薬治療を受けているか否かを専門的に監視・管理し, 必要に応じて処方医へ支援を行う仕組み, いわゆる抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship; AS)の必要性が謳われている. 平成30年度診療報酬改定により抗菌薬適正使用支援加算が新設され, 抗菌薬適正使用支援チーム(antimicrobial stewardship team; AST)の介入により, 広域抗菌薬の使用量や投与日数の減少と, カルバペネム系及びニューキノロン系抗菌薬の緑膿菌感受性率が改善したとの報告もある.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.21-00107-3