高齢者に対するリナクロチドの有効性と安全性の検討
「緒言」 便秘を有する患者は生活の満足度が低く慢性的な便秘はQOLを低下させる. 便秘の改善はQOLの向上につながるため, 適切な排便コントロールを維持することは重要である. わが国における慢性便秘症の有病率は, 2%程度と諸外国の12-19%と比較すると低い値であるが, 厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査では加齢とともに有病率は増加し, 65歳以上では6.5%, 80歳以上では10%以上となることが報告されている. また, 医療者と患者で便秘の認識が異なることが報告されており, 患者アンケートによる65歳以上での便秘の訴えは50%以上となる. 便秘への介入方法には, 食事や運動など日々の...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2021/02/01, Vol.141(2), pp.255-262 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 便秘を有する患者は生活の満足度が低く慢性的な便秘はQOLを低下させる. 便秘の改善はQOLの向上につながるため, 適切な排便コントロールを維持することは重要である. わが国における慢性便秘症の有病率は, 2%程度と諸外国の12-19%と比較すると低い値であるが, 厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査では加齢とともに有病率は増加し, 65歳以上では6.5%, 80歳以上では10%以上となることが報告されている. また, 医療者と患者で便秘の認識が異なることが報告されており, 患者アンケートによる65歳以上での便秘の訴えは50%以上となる. 便秘への介入方法には, 食事や運動など日々の生活環境の改善に加え薬物療法があり, これまで刺激性下剤やマグネシウム製剤などの浸透圧性下剤が主に用いられてきた. しかし, 刺激性下剤については長期使用による耐性化の問題があり, マグネシウム製剤については腎機能低下例における高マグネシウム血症の問題があった. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.20-00176 |