生体ストレスが誘導する血管系リモデリング
「1. はじめに」T細胞は, 末梢血リンパ球の60-80%を占め, 細胞性免疫の中心として機能するほか, 様々な免疫機能を担っている. T細胞の減少は, 感染症のリスクを増大させるだけでなく, がんや代謝性疾患, 自己免疫疾患などの罹患, リスクも上昇させる. そのため, T細胞の維持は臨床的にも重要であると考えられている. T細胞は骨髄由来の造血幹細胞に由来し, その一部が胸腺前駆細胞(thymic progenitor cells;TPCs)へと分化して, 胸腺内へと移動する. 胸腺ではこれらのTPCsが, ポジティブセレクション, ネガティブセレクションを受けながら, 各種T細胞へと分化...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2020/04/01, Vol.140(4), pp.509-512 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」T細胞は, 末梢血リンパ球の60-80%を占め, 細胞性免疫の中心として機能するほか, 様々な免疫機能を担っている. T細胞の減少は, 感染症のリスクを増大させるだけでなく, がんや代謝性疾患, 自己免疫疾患などの罹患, リスクも上昇させる. そのため, T細胞の維持は臨床的にも重要であると考えられている. T細胞は骨髄由来の造血幹細胞に由来し, その一部が胸腺前駆細胞(thymic progenitor cells;TPCs)へと分化して, 胸腺内へと移動する. 胸腺ではこれらのTPCsが, ポジティブセレクション, ネガティブセレクションを受けながら, 各種T細胞へと分化する. 胸腺は比較的発達が早い組織であり, 生後1年目より機能の減退が始まる. 胸腺自体のサイズは青年期に最大となり, その後縮小していく. その結果, 胸腺におけるT細胞成熟機能は, 約16年の半減期で減少する. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.19-00221-1 |