節薬バッグ運動における服用時点別服薬状況スコアを用いた服薬アドヒアランス向上の評価
「緒言」慢性疾患において薬物治療の効果を十分に発揮させるには, 患者が処方された薬を指示通り飲むことが不可欠である. しかしながら, 近年, 海外において高血圧症や糖尿病, 炎症性腸疾患を始めとする慢性疾患での服薬アドヒアランス不良が指摘されている. 日本国内においては, 糖尿病患者の約3分の2が, 高血圧及び高コレステロール血症の患者の約半数が薬を正しく服用していないとの報告がある. そのため, 薬剤師には患者の服薬アドヒアランスを向上させるための取り組みが求められている. われわれは, 平成24年に医療費削減, 薬剤適正使用, 服薬アドヒアランス向上を目指した「節薬バッグ運動」を一般社団法...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2018/12/01, Vol.138(12), pp.1549-1559 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」慢性疾患において薬物治療の効果を十分に発揮させるには, 患者が処方された薬を指示通り飲むことが不可欠である. しかしながら, 近年, 海外において高血圧症や糖尿病, 炎症性腸疾患を始めとする慢性疾患での服薬アドヒアランス不良が指摘されている. 日本国内においては, 糖尿病患者の約3分の2が, 高血圧及び高コレステロール血症の患者の約半数が薬を正しく服用していないとの報告がある. そのため, 薬剤師には患者の服薬アドヒアランスを向上させるための取り組みが求められている. われわれは, 平成24年に医療費削減, 薬剤適正使用, 服薬アドヒアランス向上を目指した「節薬バッグ運動」を一般社団法人福岡市薬剤師会と共同で開始した. 節薬バッグ運動とは, 薬局の患者に「節薬バッグ」と名付けた袋を配布し, 次回来局時に持参した残薬を薬剤師が確認し, 再利用可能な薬について処方を調整する運動である. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.18-00072 |