一包化調剤後の酸化マグネシウム錠の保管に対する乾燥剤の有無が安定性に与える影響

「緒言」酸化マグネシウムは制酸剤, 緩下剤として古くから安全性と有効性が確立され汎用されてきた. 特に高齢者においては消化管の運動機能が低下し, 便秘症状を有する患者が多く, 酸化マグネシウムが処方されることも多い. 一方, 高齢者では服用薬剤増加に伴う薬剤の飲み忘れや介護の利便性を図るために長期の一包化調剤を行うことも少なくない. 現在, 酸化マグネシウム製剤は数種類上市されており, 製剤間の安定性や服用感等に関する違いについて, いくつか報告がされている. しかし, 一包化調剤後の保管条件が酸化マグネシウム錠の吸湿, 含量の低下, 崩壊性及び溶出性などといった安定性, 制酸力の変化に対して...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2018/11/01, Vol.138(11), pp.1435-1441
Hauptverfasser: 里, 加代子, 稲岡, 奈津子, 兒玉, 幸修, 室, 高広, 中村, 忠博, 佐々木, 均, 北原, 隆志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」酸化マグネシウムは制酸剤, 緩下剤として古くから安全性と有効性が確立され汎用されてきた. 特に高齢者においては消化管の運動機能が低下し, 便秘症状を有する患者が多く, 酸化マグネシウムが処方されることも多い. 一方, 高齢者では服用薬剤増加に伴う薬剤の飲み忘れや介護の利便性を図るために長期の一包化調剤を行うことも少なくない. 現在, 酸化マグネシウム製剤は数種類上市されており, 製剤間の安定性や服用感等に関する違いについて, いくつか報告がされている. しかし, 一包化調剤後の保管条件が酸化マグネシウム錠の吸湿, 含量の低下, 崩壊性及び溶出性などといった安定性, 制酸力の変化に対して, どのような影響を与えるか調査した報告はない. そこで今回, 長期投与されることが多い酸化マグネシウム錠を自動錠剤分包機により一包化調剤を行い, 長期保管時における乾燥剤の有無が安定性, 制酸力に与える影響について検討を行った.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.18-00024