リスクコミュニケーション推進のためのPMDAの情報提供への取り組みと課題

「1. はじめに」近年, ドラッグラグの解消は急速に進み, 海外での使用経験のない医薬品が, 世界ほぼ同時に日本にも上市される状況となっている. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency;PMDA)によれば, 新有効成分に関するドラッグラグは, 2009年度には3.3年(審査ラグ0.8年, 開発ラグ2.5年)であったが, 2012度には0.3年(審査ラグ0年, 開発ラグ0.3年)となり, その後も審査ラグは0-0.1年, 開発ラグは1-1.7年で推移している. これは, ドラッグラグがあった時代には, 海外における...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2018/03/01, Vol.138(3), pp.307-314
Hauptverfasser: 近藤, 恵美子, 鳥井, 真由美, 大庭, 泉, 岡本, 麻依
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」近年, ドラッグラグの解消は急速に進み, 海外での使用経験のない医薬品が, 世界ほぼ同時に日本にも上市される状況となっている. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency;PMDA)によれば, 新有効成分に関するドラッグラグは, 2009年度には3.3年(審査ラグ0.8年, 開発ラグ2.5年)であったが, 2012度には0.3年(審査ラグ0年, 開発ラグ0.3年)となり, その後も審査ラグは0-0.1年, 開発ラグは1-1.7年で推移している. これは, ドラッグラグがあった時代には, 海外における市販後の経験から添付文書に十分な情報が反映された状態から日本での使用が開始されていたのに対して, 現在は, 販売開始直後の添付文書の情報が乏しい状態で日本での使用が開始されることを意味している. 医薬品等の安全対策は, 副作用・不具合情報を収集・評価し, 必要な情報を医療現場にフィードバック(情報提供)し, 医療現場で実践されることにより成り立っている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.17-00185-2