マオウ属植物及びトリカブト属植物を例とした系統解析の薬用植物評価への利用
漢方は, 現在日本の医療に不可欠な選択肢となっており, 医師の90%は漢方処方を使い, また50%以上が漢方製剤を第一選択薬とする. 一方, 漢方処方の生薬原料は, その約9割が輸入されて, そのうち約8割が中国からの輸入である. この生薬原料の大半を占める中国産は, 近年価格が高騰し, また今後の供給見通しも懸念がある. この事態に対処するためには, 国内での薬用植物の栽培を振興することが望まれる. また限られた植物だけでなく, 同等の薬効を持つ植物を広く探索し, 資源を有効活用することを考えらなければならない. 近年, 産・官・学で生薬原料を国内栽培する機運が高まっており, 薬用植物の産地...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2017/10/01, Vol.137(10), pp.1193-1200 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 漢方は, 現在日本の医療に不可欠な選択肢となっており, 医師の90%は漢方処方を使い, また50%以上が漢方製剤を第一選択薬とする. 一方, 漢方処方の生薬原料は, その約9割が輸入されて, そのうち約8割が中国からの輸入である. この生薬原料の大半を占める中国産は, 近年価格が高騰し, また今後の供給見通しも懸念がある. この事態に対処するためには, 国内での薬用植物の栽培を振興することが望まれる. また限られた植物だけでなく, 同等の薬効を持つ植物を広く探索し, 資源を有効活用することを考えらなければならない. 近年, 産・官・学で生薬原料を国内栽培する機運が高まっており, 薬用植物の産地化のプロジェクトが進められている. 一方, 栽培・野生を問わず日本あるいは世界各地の薬用植物資源の現状を把握し, 再評価する地道な試みが続いている. 以下, われわれの, 国内資源がなく代替品の可能性の世界的資源調査を必要とする薬用植物としてマオウ, また国内資源の利用の可能性が高いと考えられるトリカブトについて, 薬用植物資源の現状把握・再評価の試みについて概略を述べる. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.17-00129 |