テイコプラニン併用がワルファリン服用感染症患者のPT-INRに及ぼす影響

「緒言」抗血液凝固薬のワルファリン(warfarin; WF)は心筋梗塞, 肺塞栓症, 脳塞栓症など様々な虚血性疾患の治療及び予防に用いられている. しかし, WFはその抗凝固作用により, 頭蓋内出血など重篤な出血性合併症を引き起こすリスクの高い薬剤でもある. そのため, WF服用時にはプロトロンビン時間国際標準比(prothrombin time-international normalized ratio; PT-INR)を基に服用量を決定する. しかし, WFは多くの薬剤との相互作用が知られており, 併用薬によりWFの抗凝固作用に影響が生じることが報告されている. WFの薬物間相互作用の...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2017/07/01, Vol.137(7), pp.909-916
Hauptverfasser: 中野, 貴文, 中村, 智美, 仲村, 佳彦, 入江, 圭一, 佐藤, 啓介, 松尾, 宏一, 今給黎, 修, 緒方, 憲太郎, 三島, 健一, 神村, 英利
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」抗血液凝固薬のワルファリン(warfarin; WF)は心筋梗塞, 肺塞栓症, 脳塞栓症など様々な虚血性疾患の治療及び予防に用いられている. しかし, WFはその抗凝固作用により, 頭蓋内出血など重篤な出血性合併症を引き起こすリスクの高い薬剤でもある. そのため, WF服用時にはプロトロンビン時間国際標準比(prothrombin time-international normalized ratio; PT-INR)を基に服用量を決定する. しかし, WFは多くの薬剤との相互作用が知られており, 併用薬によりWFの抗凝固作用に影響が生じることが報告されている. WFの薬物間相互作用の1つにアルブミン結合の置換が報告されている. WFは高いアルブミン結合率を持つ薬剤であるが, その親和性は弱く, アルブミン結合率の高い薬剤と併用した場合, WFの血漿中遊離濃度は増加し, 抗凝固作用が増強されることがある.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.17-00023