ダウン症患者における早期アルツハイマー病発症メカニズムの解明
「はじめに」日本産婦人科医会の全国調査の分析で, ここ15年でダウン症(Down syndrome; DS)児の出生が倍増したことが明らかとなった. 1995年では1万人あたり6.3人なのに対し, 2011年では13.6人であった. このような傾向は日本のみならず, 米国でも同様である. 2009年, Shinらは米国10の地域において1979年から2003年までにDS児の出生が31.1%増加していたことを報告した. DS児の出生は母親の年齢と大きく相関し, 母親の年齢が20歳の場合DS児の出生リスクは1/1667, 30歳では1/952, 40歳では1/106になると言われている. そのため...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2017/07/01, Vol.137(7), pp.801-805 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」日本産婦人科医会の全国調査の分析で, ここ15年でダウン症(Down syndrome; DS)児の出生が倍増したことが明らかとなった. 1995年では1万人あたり6.3人なのに対し, 2011年では13.6人であった. このような傾向は日本のみならず, 米国でも同様である. 2009年, Shinらは米国10の地域において1979年から2003年までにDS児の出生が31.1%増加していたことを報告した. DS児の出生は母親の年齢と大きく相関し, 母親の年齢が20歳の場合DS児の出生リスクは1/1667, 30歳では1/952, 40歳では1/106になると言われている. そのため, 近年のDS児の出生の増加は晩婚化や女性の社会進出等による出産年齢の上昇が主な原因であることから, 今後も増え続けることが予想される. DS患者は, 低身長や特異的顔貌, 肥満, 筋力低下, 頸椎不安定性, 皮膚斑状模様等の身体的特徴に加え, 先天性心疾患, 整形外科的疾患(頸椎の不安定性等), 白血病, 内分泌障害(甲状腺機能低下症等), 消化器疾患, 耳鼻科的疾患, 眼科的疾患, アルツハイマー病(Alzheimer's disease; AD)様の認知症等の合併症を併発する. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.16-00236-2 |