ビーズミル破砕に伴うピレノキシン点眼製剤の薬物溶解速度及び分散安定性の改善
「緒言」 水晶体は毛様体小帯によって眼内の適正位置に懸垂されている無神経, 無血管の透明器官であり, この水晶体が原因を問わず混濁をきたす状態を白内障という. わが国を始めとする先進国では白内障は外科的手術により治療できるものの, 発展途上国では十分な施設がなく, 白内障はいまだ世界の失明原因第一位の疾患である. また, わが国での疫学調査においても, 白内障有病率は加齢に伴って増加し, 60歳代では人口の半数を超える約60%, 80歳代では男女にかかわらずほぼ100%の方において白濁がみられることが報告されている. 加齢性白内障はこれら全白内障患者の約95%を占め, 成因として, 太陽光中に...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2017/05/01, Vol.137(5), pp.635-641 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 水晶体は毛様体小帯によって眼内の適正位置に懸垂されている無神経, 無血管の透明器官であり, この水晶体が原因を問わず混濁をきたす状態を白内障という. わが国を始めとする先進国では白内障は外科的手術により治療できるものの, 発展途上国では十分な施設がなく, 白内障はいまだ世界の失明原因第一位の疾患である. また, わが国での疫学調査においても, 白内障有病率は加齢に伴って増加し, 60歳代では人口の半数を超える約60%, 80歳代では男女にかかわらずほぼ100%の方において白濁がみられることが報告されている. 加齢性白内障はこれら全白内障患者の約95%を占め, 成因として, 太陽光中に含まれる紫外線等による水晶体細胞への酸化的ストレス(活性酸素種)等が知られている. この機構として, 酸化的傷害により水晶体上皮細胞, 特に細胞膜が傷害を受け細胞内恒常性が破綻をきたし電解質バランス等が崩れ, 上昇した細胞内カルシウムイオン(Ca2+)がCa2+依存性タンパク分解酵素であるカルパインを活性化し, 最終的にクリスタリンタンパク質が分解・凝集され水晶体混濁が引き起こされるという仮説が提唱されている. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.16-00267 |