LC及びMS技術を用いたADCの薬物抗体比及び薬物結合位置の解析

「1. はじめに」 抗体薬物複合体(antibody-drug conjugate; ADC)は, がん治療を目的に研究が進められているバイオ医薬品の中でも, 急成長を遂げているものに分類されている. モノクローナル抗体(monoclonal antibody; mAb)にリンカーを介して低分子医薬品を結合したものがADCであるが, 広く知られている手法はmAbのシステイン又はリジンを標的とした反応に依存して薬物を結合するため, 不均一性が生じる. したがって, ADCの重要品質特性(critical quality attribute; CQA)を判断する上で, 薬物抗体比(drug-to-...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2017/05/01, Vol.137(5), pp.525-528
1. Verfasser: 飯塚, 玲子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 抗体薬物複合体(antibody-drug conjugate; ADC)は, がん治療を目的に研究が進められているバイオ医薬品の中でも, 急成長を遂げているものに分類されている. モノクローナル抗体(monoclonal antibody; mAb)にリンカーを介して低分子医薬品を結合したものがADCであるが, 広く知られている手法はmAbのシステイン又はリジンを標的とした反応に依存して薬物を結合するため, 不均一性が生じる. したがって, ADCの重要品質特性(critical quality attribute; CQA)を判断する上で, 薬物抗体比(drug-to-antibody ratio; DAR)及び薬物の分布を把握するための特性解析は重要な意味を持つと考えられる. ADCの特性解析にはLCやMSが広く用いられており, ここではシステイン結合型ADCの薬物抗体比を算出するための2種類の手法の比較, さらに薬物結合位置の推定を行う方法について測定例を交えて記述する.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.16-00255-1