磁気共鳴ベース機能性イメージングの展開 これまでと現状と今後の可能性

「1. はじめに」診断と治療を同時に行うこと, 与えた治療の効果を診断すること, また得られた診断結果を次の治療へ利用すること, さらには, 診断結果から治療の効果を予測することなどを意味するセラノスティクス(Theranostics)という用語が, 医用画像診断学の分野を中心に注目を集め始めている. セラノスティクスとは, TherapeuticsとDiagnosticsからなる複合語であり, 診断と治療の深い連携を示す言葉である. しかしながら, 患部の病理学的状態を解析し, それに合わせて治療計画を立て, またそれによって治療の効果を確認しようとする行為は臨床の場では古くから実行されてい...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2016/08/01, Vol.136(8), pp.1075-1080
1. Verfasser: 松本, 謙一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」診断と治療を同時に行うこと, 与えた治療の効果を診断すること, また得られた診断結果を次の治療へ利用すること, さらには, 診断結果から治療の効果を予測することなどを意味するセラノスティクス(Theranostics)という用語が, 医用画像診断学の分野を中心に注目を集め始めている. セラノスティクスとは, TherapeuticsとDiagnosticsからなる複合語であり, 診断と治療の深い連携を示す言葉である. しかしながら, 患部の病理学的状態を解析し, それに合わせて治療計画を立て, またそれによって治療の効果を確認しようとする行為は臨床の場では古くから実行されていたことである. 近年のセラノスティクスに結びつく技術の多くは「放射線診断学」という分野で培われてきた. 「2. 放射線診断学から画像診断学へ」1895年にRontgenがX線を発見して以降, X線の物質透過性を利用して体の内部の様子を写真撮影した情報を怪我や病気の診断に利用することが可能になった.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.15-00234-1