小胞体ストレスによる生活習慣病発症機構解明と創薬

「1. はじめに」小胞体は細胞内のカルシウムの貯蔵のみならず, 分泌系タンパク質の正常な折り畳みを担う細胞内小器官として知られている. 細胞に小胞体のタンパク質折り畳み能力を超えるストレス, 若しくは小胞体の機能に問題が起きると, 小胞体内に折り畳み不完全な異常タンパク質が蓄積する. このような状態を小胞体ストレスと呼ぶ. 細胞は, このような危機的状況を回避すべく, 様々な応答システムを作動させる. 異常タンパク質の蓄積に伴い, 小胞体ストレスセンサータンパク質として知られているinositol-requiring enzyme-1(IRE1), activating transcripti...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2016/06/01, Vol.136(6), pp.827-830
Hauptverfasser: 細井, 徹, 小澤, 光一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」小胞体は細胞内のカルシウムの貯蔵のみならず, 分泌系タンパク質の正常な折り畳みを担う細胞内小器官として知られている. 細胞に小胞体のタンパク質折り畳み能力を超えるストレス, 若しくは小胞体の機能に問題が起きると, 小胞体内に折り畳み不完全な異常タンパク質が蓄積する. このような状態を小胞体ストレスと呼ぶ. 細胞は, このような危機的状況を回避すべく, 様々な応答システムを作動させる. 異常タンパク質の蓄積に伴い, 小胞体ストレスセンサータンパク質として知られているinositol-requiring enzyme-1(IRE1), activating transcription factor 6(ATF6), 及びdouble stranded RNA-activated protein kinase(PKR)-like ER kinase(PERK)が活性化され, ストレス回避シグナルを活性化させる.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.15-00292-5