薬物簡易スクリーニングキットを用いた危険ドラッグ成分である合成カンナビノイドの識別法の検討

「緒言」 2009年頃から, いわゆる「脱法ハーブ」や「リキッドアロマ」などと呼ばれる危険ドラッグ(違法ドラッグ)製品の流通が増加しており, これら危険ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)に起因すると考えられる健康被害や自動車事故等が問題となっている. これら危険ドラッグ中の成分として, 今までに, 主に合成カンナビノイド, カチノン類, フェネチルアミン類, トリプタミン類, ピペラジン類や亜硝酸エステル類などが検出されている. これら危険ドラッグのうち, 特に, 大麻様作用を標榜したいわゆる「脱法ハーブ」製品中から検出された"合成カンナビノイド"は, 2009年以降急激に増...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2015/03/01, Vol.135(3), pp.535-541
Hauptverfasser: 内山, 奈穂子, 花尻(木倉), 瑠理, 袴塚, 高志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 2009年頃から, いわゆる「脱法ハーブ」や「リキッドアロマ」などと呼ばれる危険ドラッグ(違法ドラッグ)製品の流通が増加しており, これら危険ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)に起因すると考えられる健康被害や自動車事故等が問題となっている. これら危険ドラッグ中の成分として, 今までに, 主に合成カンナビノイド, カチノン類, フェネチルアミン類, トリプタミン類, ピペラジン類や亜硝酸エステル類などが検出されている. これら危険ドラッグのうち, 特に, 大麻様作用を標榜したいわゆる「脱法ハーブ」製品中から検出された"合成カンナビノイド"は, 2009年以降急激に増加し, 日本国内だけでもこれまでに数十種類以上が検出されている. このうち, JWH-018を始めとしたnaphthoylindole骨格の化合物は多くのアナログが検出されているが, 大麻の主活性成分である麻薬Δ9-tetrahydrocannabinol(Δ9-THC)と骨格が大きく異なるにもかかわらず, カンナビノイド様作用を有することが報告されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00247