薬剤師による在宅患者訪問に係る業務量と薬物治療アウトカムの関連

「緒言」 日本は, 諸外国に比べ急速に高齢化が進み, 2025年には総人口に占める75歳以上の人口割合が18.1%に達すると予想されている. 厚生労働省の在宅医療・介護推進プロジェクトは, 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることを可能にするために, 医療・介護・福祉職種の連携による「地域包括ケアシステム」構築のための基盤強化と, 地域包括ケアシステムの下での在宅医療の推進を最重要課題とし, 薬局を当該システムにおける医療提供施設の1つとして組み入れている. 1992年に「居宅」が医療提供の場として法律的に位置づけられ, 在宅医療へ薬剤師が本格的に参加する契機になったのは, 1994年...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2015/03/01, Vol.135(3), pp.519-527
Hauptverfasser: 恩田, 光子, 今井, 博久, 七海, 陽子, 平野, 章光, 藤井, 真吾, 荒川, 行生
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 日本は, 諸外国に比べ急速に高齢化が進み, 2025年には総人口に占める75歳以上の人口割合が18.1%に達すると予想されている. 厚生労働省の在宅医療・介護推進プロジェクトは, 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることを可能にするために, 医療・介護・福祉職種の連携による「地域包括ケアシステム」構築のための基盤強化と, 地域包括ケアシステムの下での在宅医療の推進を最重要課題とし, 薬局を当該システムにおける医療提供施設の1つとして組み入れている. 1992年に「居宅」が医療提供の場として法律的に位置づけられ, 在宅医療へ薬剤師が本格的に参加する契機になったのは, 1994年に医療保険下において訪問薬剤管理指導業務が新設されたことである. 当初, 薬剤師は, おもに医師との連携により当該業務を開始したが, 2000年の介護保険制度施行時に, 介護保険下においても, 薬剤師が患者宅を訪問し服薬アドヒアランスや有害事象モニタリング等を実施する業務が「居宅療養管理指導」の1つとして位置づけられた.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.14-00220