プロテオミクスを用いた細胞内リン酸化動態の計測

「1. はじめに」タンパク質の可逆的リン酸化修飾反応は, 様々な細胞内シグナル伝達経路のほぼすべてに係わっており, 細胞機能を幅広く制御している. このリン酸化修飾反応の責任酵素であるプロテインキナーゼは, ヒトゲノム中で約2%を占めており, 最大のファミリーの1つである. コード遺伝子は518種あると予測されており, 80%強がセリン/スレオニンキナーゼで残りがチロシンキナーゼである. UniProt(www.uniprot.org)中のSwiss-Prot Protein Knowledgebaseでは, 現在ヒトプロテインキナーゼと注釈づけされているタンパク質は483種となっている. こ...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2014, Vol.134(4), pp.521-527
Hauptverfasser: 石濱, 泰, 今見, 考志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」タンパク質の可逆的リン酸化修飾反応は, 様々な細胞内シグナル伝達経路のほぼすべてに係わっており, 細胞機能を幅広く制御している. このリン酸化修飾反応の責任酵素であるプロテインキナーゼは, ヒトゲノム中で約2%を占めており, 最大のファミリーの1つである. コード遺伝子は518種あると予測されており, 80%強がセリン/スレオニンキナーゼで残りがチロシンキナーゼである. UniProt(www.uniprot.org)中のSwiss-Prot Protein Knowledgebaseでは, 現在ヒトプロテインキナーゼと注釈づけされているタンパク質は483種となっている. このリン酸化修飾は, 増殖, 細胞分裂, 代謝, 分化, オルガネラ輸送, 筋肉収縮, 細胞接着, 記憶, 情動等々, ありとあらゆる様々な細胞機能や生命機能調節に係わっており, 最もユビキタスな翻訳後修飾である.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.13-00251-4