神経障害性疼痛における免疫系細胞に発現するtransient receptor potential melastatin 2チャネルの役割
「1. はじめに」末梢神経の損傷, ウイルス等の感染, 糖尿病などの代謝性疾患やある種の薬剤等により感覚神経が障害を受けると, 自発痛や痛覚過敏, アロディニアと呼ばれる激しい痛みなどの症状を呈する難治性の末梢神経障害性疼痛が惹起される. 現在, 神経障害性疼痛の治療には, Ca2+チャネルのα2-δサブユニットのリガンドとして作用するプレギャバリンや三環系抗うつ薬, セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬, 抗てんかん薬やオピオイドなどが用いられているが, 1) 多くの場合, それらは対症療法に過ぎず, 神経障害性疼痛を根本的に治療できる鎮痛薬は現在のところ存在しない. このような現状...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2014/03/01, Vol.134(3), pp.379-386 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」末梢神経の損傷, ウイルス等の感染, 糖尿病などの代謝性疾患やある種の薬剤等により感覚神経が障害を受けると, 自発痛や痛覚過敏, アロディニアと呼ばれる激しい痛みなどの症状を呈する難治性の末梢神経障害性疼痛が惹起される. 現在, 神経障害性疼痛の治療には, Ca2+チャネルのα2-δサブユニットのリガンドとして作用するプレギャバリンや三環系抗うつ薬, セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬, 抗てんかん薬やオピオイドなどが用いられているが, 1) 多くの場合, それらは対症療法に過ぎず, 神経障害性疼痛を根本的に治療できる鎮痛薬は現在のところ存在しない. このような現状から, 神経障害性疼痛を治療できる新たな「慢性疼痛治療薬」の開発が切望されており, そのためには痛みの慢性化, 難治化機構の解明及び新規疼痛治療標的の探索が必須である. 神経障害性疼痛の発症機序として, 末梢及び脊髄内での神経-免疫細胞間の相互作用による神経炎症応答が深く関与することが知られている. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.13-00236-2 |