におい識別装置「FF-2020」を用いた医薬品の測定例
「1. はじめに」嗅覚能力については, 日常生活において常に使っているので, その能力のすばらしさが実感されにくいが, ある側面では, ヒトの嗅覚能力は高価な機器分析を利用してもいまだ完全には置き換えることができないほどすばらしい. 例えば感度では, 検出限界としてbbpレベル以下まで検知できるにおい種が存在する. これは, 通常においガスの分析に用いられるGC/MS(質量分析付きガスクロマトグラフィー)において, 前段になんらかの濃縮装置を用いてようやく検出できるレベルである. 濃縮装置を含めてGC/MS装置のおよその価格は, 約2000万円にもなる. においを有する化学物質の数は, 一説に...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2014/03/01, Vol.134(3), pp.339-347 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」嗅覚能力については, 日常生活において常に使っているので, その能力のすばらしさが実感されにくいが, ある側面では, ヒトの嗅覚能力は高価な機器分析を利用してもいまだ完全には置き換えることができないほどすばらしい. 例えば感度では, 検出限界としてbbpレベル以下まで検知できるにおい種が存在する. これは, 通常においガスの分析に用いられるGC/MS(質量分析付きガスクロマトグラフィー)において, 前段になんらかの濃縮装置を用いてようやく検出できるレベルである. 濃縮装置を含めてGC/MS装置のおよその価格は, 約2000万円にもなる. においを有する化学物質の数は, 一説には40万種も存在するといわれるが, ヒトの鼻は感度は高いがその化学組成までは特定できない. それは, ヒトのにおい検知メカニズムが, ガスクロマトグラフィーのようにカラムを用いて単一成分に分離してから検知するというものではなく, 複合成分のまま複数の嗅覚レセプター(センサ)を用いてパターン分析する手法のためである. 1) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.13-00234-6 |