チーム基盤型学習(Team-based Learnimg; TBL)とピア評価がもたらす実践型化学教育

「はじめに」 6年制により大きく転換した薬学教育では, 薬剤師を目指す学生に, 基礎的な知識・技術はもとより, 豊かな人間性, 高い倫理観, 医療人としての教養, 課題発見能力・問題解決能力, 現場で通用する実践力などを身につけること1)を求めている. 各大学では様々な取組2-4)によりこれらの目標に学生が到達できるように工夫している. 一方で, 大学入学者の多様化と学力の変容5)により, 初年次における薬学の基礎である物理学・化学・生物学教育のあり方にも多様な試み6-8)がみられる. その中でも, 化学系の学習は, 基本的な知識や計算の技能を活用し, より高次の理解に至ることを繰り返す中で化...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2014-02, Vol.134 (2), p.185-194
Hauptverfasser: 安原智久, 小西元美, 西田貴博, 串畑太郎, 曽根知道, 栗尾和佐子, 山本祐実, 西川智絵, 柳田一夫, 中村三孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 6年制により大きく転換した薬学教育では, 薬剤師を目指す学生に, 基礎的な知識・技術はもとより, 豊かな人間性, 高い倫理観, 医療人としての教養, 課題発見能力・問題解決能力, 現場で通用する実践力などを身につけること1)を求めている. 各大学では様々な取組2-4)によりこれらの目標に学生が到達できるように工夫している. 一方で, 大学入学者の多様化と学力の変容5)により, 初年次における薬学の基礎である物理学・化学・生物学教育のあり方にも多様な試み6-8)がみられる. その中でも, 化学系の学習は, 基本的な知識や計算の技能を活用し, より高次の理解に至ることを繰り返す中で化学や物理化学, 分析化学に関する問題解決能力を養っていく. しかし多くの学生は, 暗記と慣れで化学の問題を作業的に解くことを安易に選択するため, 問題解決のレベルに至ることができない.
ISSN:0031-6903