テルピネン-4-オールと中鎖脂肪酸カプリン酸の併用によるCandida albicansの菌糸形発育阻止作用とマウス口腔カンジダ症への治療効果
「緒言」口腔カンジダ症は, 高齢者に好発する日和見感染症であり, 免疫抑制剤やステロイド剤の投与などによる全身又は局所的な防御機構の低下, 義歯や唾液不足などによる口腔衛生状態の悪化によって発症が誘発される1)2). 通常, 本症に対する治療にはアゾール系抗真菌薬が用いられ, すぐれた治療効果を発揮する. しかしながら, 主な原因菌であるCandida albicansはヒトの消化管などの常在菌であるためその根絶は難しく, 治療後の本症の再発や難治化が起こることが問題となり, 新たな治療法の開発が求められている. われわれは最近, 植物精油のティートリー油(tea tree oil)とその主成...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2013/01/01, Vol.133(1), pp.133-140 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」口腔カンジダ症は, 高齢者に好発する日和見感染症であり, 免疫抑制剤やステロイド剤の投与などによる全身又は局所的な防御機構の低下, 義歯や唾液不足などによる口腔衛生状態の悪化によって発症が誘発される1)2). 通常, 本症に対する治療にはアゾール系抗真菌薬が用いられ, すぐれた治療効果を発揮する. しかしながら, 主な原因菌であるCandida albicansはヒトの消化管などの常在菌であるためその根絶は難しく, 治療後の本症の再発や難治化が起こることが問題となり, 新たな治療法の開発が求められている. われわれは最近, 植物精油のティートリー油(tea tree oil)とその主成分であるテルピネン-4-オールがC.albicansの菌糸形発育阻止能を有し, 実験的口腔カンジダ症モデルで治療効果を発揮することを明らかにした3). ティートリー油は, アロマセラピーで使用される代表的な精油であり, テルピネン-4-オールとともに研究レベルでは膣カンジダ症など多くの感染症に対する治療効果が検討されている4). |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.12-00242 |