違法ドラッグ生体影響試験の開発~in vivo試験系

「1. はじめに」平成17年4月, 東京都は国に先駆け, 脱法ドラッグの濫用防止に関する条例を制定した. この条例の特徴は脱法ドラッグを知事指定薬物として規制できるところにある. 知事指定薬物の指定に際しては, 科学的根拠に基づき, 東京都薬物情報評価委員会の意見を聴いて, 都が独自に行う. しかしながら, 多種にわたる脱法ドラッグの科学的根拠に基づいた情報は少なく, とりわけ, 生体影響に関してはヒトでの健康被害報告がわずかにあるくらいである. そのため, 薬物を知事指定薬物として指定する際の生体影響に関する情報が必要とされた. われわれは知事指定薬物の指定に際し, 科学的判断材料の1つとし...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2013/01/01, Vol.133(1), pp.25-29
Hauptverfasser: 小縣, 昭夫, 佐藤, かな子, 不破, 達, 田中, 豊人, 長澤, 明道, 湯澤, 勝広, 矢野, 範男, 安藤, 弘, 久保, 喜一, 高橋, 博, 大山, 謙一, 宮澤, 眞紀, 小島, 尚
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「1. はじめに」平成17年4月, 東京都は国に先駆け, 脱法ドラッグの濫用防止に関する条例を制定した. この条例の特徴は脱法ドラッグを知事指定薬物として規制できるところにある. 知事指定薬物の指定に際しては, 科学的根拠に基づき, 東京都薬物情報評価委員会の意見を聴いて, 都が独自に行う. しかしながら, 多種にわたる脱法ドラッグの科学的根拠に基づいた情報は少なく, とりわけ, 生体影響に関してはヒトでの健康被害報告がわずかにあるくらいである. そのため, 薬物を知事指定薬物として指定する際の生体影響に関する情報が必要とされた. われわれは知事指定薬物の指定に際し, 科学的判断材料の1つとして, 実験動物を用いた生体影響に関する資料を提供することを目的に, 簡易, 迅速に行える試験法, 特に, 行動及び神経症状観察の方法について検討している. ここでは, これまでに東京都健康安全研究センターで開発したin vivoスクリーニング試験法を紹介するとともに, 神奈川県衛生研究所において行っているドラッグの生体影響試験のうち薬物依存性に関する試験法についても紹介する.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.12-00247-5