薬局薬剤師における薬学的疑義照会の意識調査
「緒言」薬局薬剤師が患者に対し薬学的ケアを行うための有効な手段の1つとして, 処方せんの記載内容に関する医師への疑義照会がある. 疑義照会の状況などについてはいくつかの調査結果1,2)が報告されているが, 平成14年に実施された「医薬分業における疑義照会の実態に関する研究」では, 処方せん枚数に対する疑義照会率は2.9%であり, そのうち52.9%が処方変更につながっているとの報告がある. 疑義照会には形式的疑義照会と薬学的疑義照会があるが, 鹿村ら3)によると形式的疑義照会を処方せんの記載不備と解釈すれば, その多くは処方せん発行側の問題であり, 医療機関側で十分注意していれば本来は不要な疑...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2011/10/01, Vol.131(10), pp.1509-1518 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」薬局薬剤師が患者に対し薬学的ケアを行うための有効な手段の1つとして, 処方せんの記載内容に関する医師への疑義照会がある. 疑義照会の状況などについてはいくつかの調査結果1,2)が報告されているが, 平成14年に実施された「医薬分業における疑義照会の実態に関する研究」では, 処方せん枚数に対する疑義照会率は2.9%であり, そのうち52.9%が処方変更につながっているとの報告がある. 疑義照会には形式的疑義照会と薬学的疑義照会があるが, 鹿村ら3)によると形式的疑義照会を処方せんの記載不備と解釈すれば, その多くは処方せん発行側の問題であり, 医療機関側で十分注意していれば本来は不要な疑義照会である. 薬学的疑義照会は薬学的な判断が必要なものであり, 投与日数制限や休薬期間が必要な薬剤が不適切に処方されている場合, 服用時点や薬剤の過多・過少投与により薬効に影響を及ぼすものなどがある. また, 相互作用が考えられる場合や副作用歴からのリスク回避コンプライアンスやQOLの改善を伴うもの, 保険上の問題に関するものなどがある. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.131.1509 |