デザイナードラッグとして検出された合成カンナビノイドの異性体分析について

「緒言」近年, 違法ドラッグ市場では, ハーブやお香と称し, 植物系違法ドラッグ製品が多数販売される傾向がみられる. その中でも特に, カンナビノイド様の作用を標榜する植物系製品の流通が増加している. われわれはこれまでに, これら植物系違法ドラッグ製品の成分分析を行い, 製品中から数種類の合成カンナビノイドを単離・同定しているが,1-4) これら化合物はすべてカンナビノイド様の薬理作用を有する化合物として合成されたものであった. そのうち, 大麻の主活性成分Δ9-tetrahydrocannabinol(Δ9-THC)の誘導体であるcannabicyclohexanol(CCH, 3-[2-...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2011/07/01, Vol.131(7), pp.1141-1147
Hauptverfasser: 内山, 奈穂子, 花尻(木倉), 瑠理, 正田, 卓司, 福原, 潔, 合田, 幸広
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 違法ドラッグ市場では, ハーブやお香と称し, 植物系違法ドラッグ製品が多数販売される傾向がみられる. その中でも特に, カンナビノイド様の作用を標榜する植物系製品の流通が増加している. われわれはこれまでに, これら植物系違法ドラッグ製品の成分分析を行い, 製品中から数種類の合成カンナビノイドを単離・同定しているが,1-4) これら化合物はすべてカンナビノイド様の薬理作用を有する化合物として合成されたものであった. そのうち, 大麻の主活性成分Δ9-tetrahydrocannabinol(Δ9-THC)の誘導体であるcannabicyclohexanol(CCH, 3-[2-hydroxy-4-(2-methylnonan-2-yl)phenyl]cyclohexan-1-ol), CP-47,497(3-[2-hydroxy-4-(2-methyloctan-2-yl)phenyl]cyclohexan-1-ol)は, 平成21年11月に1RS, 3SRのラセミ体(1, 2), (5, 6)として, 指定薬物に指定された(Fig. 1).
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.131.1141