果実果皮加工食品のフラノクマリン含有量とCytochrome P450 3A (CYP3A) 阻害活性:果皮の加工過程における6′,7′-dihydroxybergamottinの流出
『緒言』 グレープフルーツジュースはニフェジピンを始めとしたカルシウム拮抗薬やシンバスタチンなどのようなCYP3A4により代謝される医薬品の血中濃度を上昇させることが知られている1-4). したがって, このような医薬品を服用する際にはグレープフルーツジュースの摂取を控えるように患者へ伝えることが医療従事者のコンセンサスとなっている. また, グレープフルーツジュースだけでなく, その果肉の摂取によっても医薬品相互作用が起こることが報告されている5). 以上のような医薬品とグレープフルーツとの相互作用は, その含有成分が腸管のCYP3A4を不可逆的に阻害することによって起こること6,7), そ...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2011/05/01, Vol.131(5), pp.679-684 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 『緒言』 グレープフルーツジュースはニフェジピンを始めとしたカルシウム拮抗薬やシンバスタチンなどのようなCYP3A4により代謝される医薬品の血中濃度を上昇させることが知られている1-4). したがって, このような医薬品を服用する際にはグレープフルーツジュースの摂取を控えるように患者へ伝えることが医療従事者のコンセンサスとなっている. また, グレープフルーツジュースだけでなく, その果肉の摂取によっても医薬品相互作用が起こることが報告されている5). 以上のような医薬品とグレープフルーツとの相互作用は, その含有成分が腸管のCYP3A4を不可逆的に阻害することによって起こること6,7), その原因物質は, 主にbergamottin(BG)や6',7'-dihydroxybergamottin(DHBG)などのフラノクマリン類(FCs)であることが明らかにされている8). FCsはグレープフルーツだけでなく, バンペイユやダイダイなどの他のかんきつ類にも含まれている9-11). |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.131.679 |