薬物とアルミニウム(III)との錯生成判定のための簡易スクリーニング法
「緒言」今日の医療現場では多剤併用療法であることが多いが, この場合必然的に薬物の相互作用が発現し薬物治療に多大な影響を与えるので, その相互作用を回避することは治療上重要な条件となる. 薬物相互作用の回避は, 一般に医薬品添付文章中の情報を手がかりとするが, 添付文章中の相互作用に関する情報はかならずしも十分ではなく, その詳細については未記載のものが多い. また近年, セルフケアやセルフメディケーションの高揚により摂取する機会が非常に多くなってきたビタミン剤, 鉄剤, 亜鉛等の栄養補助食品のような健康食品関連物質も多く, われわれの日常における多種多様な飲食物と薬物との相互作用1,2)につ...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2009/12/01, Vol.129(12), pp.1551-1558 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」今日の医療現場では多剤併用療法であることが多いが, この場合必然的に薬物の相互作用が発現し薬物治療に多大な影響を与えるので, その相互作用を回避することは治療上重要な条件となる. 薬物相互作用の回避は, 一般に医薬品添付文章中の情報を手がかりとするが, 添付文章中の相互作用に関する情報はかならずしも十分ではなく, その詳細については未記載のものが多い. また近年, セルフケアやセルフメディケーションの高揚により摂取する機会が非常に多くなってきたビタミン剤, 鉄剤, 亜鉛等の栄養補助食品のような健康食品関連物質も多く, われわれの日常における多種多様な飲食物と薬物との相互作用1,2)についても十分検討されていないのが現状である. 現在, 薬物と金属イオンの相互作用については, 薬物が, 鉄, 亜鉛, マグネシウム, カルシウム, アルミニウム等の金属イオンと錯生成し, 消化管内で不溶性あるいは可溶性の塩となり薬物の体内への吸収量が変化し, 薬物治療の妨害や金属過剰症のような弊害として一般的に知られている. 1-3) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.129.1551 |