血管内皮細胞におけるメチルグリオキサール誘導アポトーシス
「序論」血管内皮細胞は, 血液と血管壁を隔てるバリアとしての機能を有している. 糖尿病などにより血管内皮細胞が障害されると, 動脈硬化の発症や進展を引き起こす. したがって, これらの疾患を予防・治療する上で血管内皮の細胞障害を十分に理解することは重要であると考えられる. 近年, 糖尿病や動脈硬化性疾患に酸化ストレスが関係していることが明らかになってきた. 糖尿病の病態では, 抗酸化物質である還元型グルタチオン(GSH)が減少し, 抗酸化酵素活性が変動する.1,2) アロキサンやストレプトゾトシン糖尿病モデル動物では活性酸素種(ROS)産生が亢進され,3) 抗酸化物質や抗酸化酵素の投与により阻...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2008/10/01, Vol.128(10), pp.1443-1448 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「序論」血管内皮細胞は, 血液と血管壁を隔てるバリアとしての機能を有している. 糖尿病などにより血管内皮細胞が障害されると, 動脈硬化の発症や進展を引き起こす. したがって, これらの疾患を予防・治療する上で血管内皮の細胞障害を十分に理解することは重要であると考えられる. 近年, 糖尿病や動脈硬化性疾患に酸化ストレスが関係していることが明らかになってきた. 糖尿病の病態では, 抗酸化物質である還元型グルタチオン(GSH)が減少し, 抗酸化酵素活性が変動する.1,2) アロキサンやストレプトゾトシン糖尿病モデル動物では活性酸素種(ROS)産生が亢進され,3) 抗酸化物質や抗酸化酵素の投与により阻止軽減される.4) また, 高血糖状態では, 抗酸化酵素であるスーパーオキシドジスムターゼは糖化を受け失活する.4) 一方, 細胞がROSに曝されると, アポトーシスに至ることがいくつかの実験で示されている. 例えば, 膵β細胞に高濃度グルコースを添加すると, 酸化ストレスが亢進し, アポトーシスが誘導される.5) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.128.1443 |