保険薬局における「患者参加型の安全風土」構築のための基礎的研究 —ミーティング報告書からの考察

「緒言」医薬分業が医療提供体制としてほぼ定着し, 薬局サービスの質が真に問われる時代に入ったが, 保険薬局における医療事故は増加傾向を示し, 1-2)調剤事故に直結する「調剤過誤」を回避する効果的な対策が薬局に勤務する薬剤師の重要課題になっている. 病院における「患者参加の事故防止」に関する取り組みについては報告が散見されるが, 3, 4)保険薬局においても調剤事故を回避し安全を確保するために, 患者の参加・協力は必須である. しかし, どのように患者を啓発して理解と納得を獲得するか, また安全風土の構築にどう関与してもらえばよいのかは明確でなく, これらの点について十分議論されているとも言い...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2007/09/18, Vol.127(12), pp.2075-2078
Hauptverfasser: 恩田, 光子, 奥田, 勅子, 高坂, 直宏, 高橋, 伸明, 松浦, 正佳, 山口, 雄治, 山田, 理花
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」医薬分業が医療提供体制としてほぼ定着し, 薬局サービスの質が真に問われる時代に入ったが, 保険薬局における医療事故は増加傾向を示し, 1-2)調剤事故に直結する「調剤過誤」を回避する効果的な対策が薬局に勤務する薬剤師の重要課題になっている. 病院における「患者参加の事故防止」に関する取り組みについては報告が散見されるが, 3, 4)保険薬局においても調剤事故を回避し安全を確保するために, 患者の参加・協力は必須である. しかし, どのように患者を啓発して理解と納得を獲得するか, また安全風土の構築にどう関与してもらえばよいのかは明確でなく, これらの点について十分議論されているとも言い難い. そこでわれわれは, 「患者参加型の医療安全風土」を構築する端緒として, 薬剤を交付する際に投薬カウンターですべての患者とともに薬剤情報提供文書(以下'薬情'と略す)と薬を照合しながらの確認の徹底を3ヵ月間試みた.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.127.2075