共用試験の現状—CBT試験

「1. はじめに」「共用試験」は, 医学部, 歯学部, 薬学部における医師, 歯科医師, 薬剤師, それぞれの養成教育において, 臨床能力の醸成に必要不可欠な実務実習教育を実施するに際して, 実習する学生の資質(知識, 技能, 態度)を大学が社会に対して保証する試験のことである. 先行する医歯学部では, 平成17年に「医療系共用試験実施機構(高久史麻呂機構長)」を設置し, 平成18年初旬から実務実習を行う学生に対して共用試験を実施している. 薬学部では薬剤師を目指す6年制薬学科の学生が実務実習を始める時期を想定して, 平成22年3月頃に共用試験を実施するというタイムスケジュールである. これに基づいて, 全国薬系大学長, 学部長会議及び日本薬学会にある2つの委員会, CBT問題委員会とOSCEトライアル委員会が主導して, 大学教員が主体となり, 日本薬剤師会, 日本病院薬剤師会, 行政機関の協力, 助言を得ながら共用試験の準備が進められている. また, 全国薬科大学長, 学部長会議は, 共用試験の実施機関とすべく, NPO組織「薬学共用試験センター」を設立する(平成18年10月認可).