経口投与したコンドロシンのラット軟骨への 35S硫酸取り込み効果
軟骨組織に含まれるコンドロイチン硫酸プロテオグリカンの1つであるアグリカンは, 他の機能性分子, 例えばヒアルロン酸と複合体を形成し, 細胞の接着, 増殖, 分化等の重要な細胞活動の調節に関与していることが知られている. 1,2)様々な原因により, この軟骨組織からのプロテオグリカンの分解, 遊離が促進され, かつ組織におけるプロテオグリカンの生合成が低下すると, 軟骨組織の破壊が進み, 変形性関節症等の疾患が惹起するものと考えられている. 3)これまでにも各種軟骨疾患の予防あるいは治療を目的とするプロテオグリカン生合成促進物質についての報告があり, 例えばベンゾチエピン誘導体, 4)肝細胞増...
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Veröffentlicht in: | YAKUGAKU ZASSHI 2006/04/01, Vol.126(4), pp.297-300 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 軟骨組織に含まれるコンドロイチン硫酸プロテオグリカンの1つであるアグリカンは, 他の機能性分子, 例えばヒアルロン酸と複合体を形成し, 細胞の接着, 増殖, 分化等の重要な細胞活動の調節に関与していることが知られている. 1,2)様々な原因により, この軟骨組織からのプロテオグリカンの分解, 遊離が促進され, かつ組織におけるプロテオグリカンの生合成が低下すると, 軟骨組織の破壊が進み, 変形性関節症等の疾患が惹起するものと考えられている. 3)これまでにも各種軟骨疾患の予防あるいは治療を目的とするプロテオグリカン生合成促進物質についての報告があり, 例えばベンゾチエピン誘導体, 4)肝細胞増殖因子(HGF), 5)ヒアルロン酸6)等が報告されている. しかしながら, 安全かつ有効性に優れた軟骨細胞プロテオグリカン生成促進のための栄養補助剤(サプリメント)あるいは医薬品については, いまだその開発途上といっても過言ではない. 一方, グルクロン酸とN-アセチルガラクトサミンを構成糖とするコンドロイチンやコンドロイチン硫酸は, 変形性関節症の治療等に現在用いられており, 7,8)その効果についてもアメリカ合衆国国立保健局が中心となり, 結合組織疾病の予防や治療のための調査が進行中である. 9) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.126.297 |