QOLに影響する非ステロイド系抗炎症外用剤の製剤特性の比較

高齢化社会の進展に伴い, 患者にとって使い易い薬剤や治療中の快適さ(快適性)を求める必要性が提言されている. 1-4) 外用剤においては, 快適性に関連した因子の1つである粘稠性に, 改善の余地のあることが指摘されている. 5) また, 外用剤は, 薬剤学や薬理学的に望ましい性質を有するばかりでなく, 手ざわり, 伸び, 色調, においや他の生理学的, 感覚的な特性が適切でなければならないとされる. 6) これらの報告は, 患者が外用剤を塗布する際の便宜性や快適性などのQuality of Life(QOL)に配慮するべきであることを示唆している. 例えば, 患者は軟膏剤や貼付剤について, そ...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2005/05/01, Vol.125(5), pp.397-404
Hauptverfasser: 柴田, ゆうか, 池田, 博昭, 近藤, 喜博, 木平, 健治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高齢化社会の進展に伴い, 患者にとって使い易い薬剤や治療中の快適さ(快適性)を求める必要性が提言されている. 1-4) 外用剤においては, 快適性に関連した因子の1つである粘稠性に, 改善の余地のあることが指摘されている. 5) また, 外用剤は, 薬剤学や薬理学的に望ましい性質を有するばかりでなく, 手ざわり, 伸び, 色調, においや他の生理学的, 感覚的な特性が適切でなければならないとされる. 6) これらの報告は, 患者が外用剤を塗布する際の便宜性や快適性などのQuality of Life(QOL)に配慮するべきであることを示唆している. 例えば, 患者は軟膏剤や貼付剤について, その大きさや色ではなく, その塗布した時の使用感に多くの問題を指摘しているという厚生省シルバーサイエンス研究の報告がある. 1) 具体的には, 粘稠性の高い塗布剤はサポーターや衣服, 手足の毛深い部分へ過剰に付着したり, 5) またメントール等の特有なにおいを発する製剤は, 改善の余地があるとされる.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.125.397