化学物質過敏症患者が抱えている医薬品使用上の問題

日常生活において身の回りの環境に存在する種々の化学物質に敏感に反応して, 多臓器に渡る様々な症状を現す疾患であるシックハウス症候群や化学物質過敏症に対する関心が高まっており, マスコミに取り上げられることも多くなっている. 住宅の機密性が増した上に, ホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質を放散する建材や内装材の使用で, 新築, 改築後の住宅やビルの室内の汚染化学物質濃度が上昇し易く成っていることがその一因であると考えられる. 特に, 新築, 改築, 改修などが行われた小学校や中学校の児童, 生徒や教師が目や気道粘膜の刺激症状や頭痛などの様々な体調不良を訴えるケースが増えており, シックスク...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2004/08/01, Vol.124(8), pp.561-570
Hauptverfasser: 鈴木, 潤三, 日光, 晴美, 海保, 房夫, 山口, 稽子, 和田, 浩, 鈴木, 政雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日常生活において身の回りの環境に存在する種々の化学物質に敏感に反応して, 多臓器に渡る様々な症状を現す疾患であるシックハウス症候群や化学物質過敏症に対する関心が高まっており, マスコミに取り上げられることも多くなっている. 住宅の機密性が増した上に, ホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質を放散する建材や内装材の使用で, 新築, 改築後の住宅やビルの室内の汚染化学物質濃度が上昇し易く成っていることがその一因であると考えられる. 特に, 新築, 改築, 改修などが行われた小学校や中学校の児童, 生徒や教師が目や気道粘膜の刺激症状や頭痛などの様々な体調不良を訴えるケースが増えており, シックスクール症候群として問題になっている. このような健康被害から児童, 生徒を守るため, 平成15年4月からは文部科学省の指導により校舎の新築, 改築, 改修時のホルムアルデヒド濃度測定と年1回ホルムアルデヒドやトルエンなどの定期検査を行うことが義務化されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.124.561