国内外における尿路結石治療評価の現状について
EndourologyとESWLによって尿路結石症の外科的治療の革新が生じたため,その成績・合併症などを可及的客観的に評価することが必要となった.そのため日本泌尿器科学会理事会から委嘱を受けたESWL検討委員会が「Endourology,ESWLによる結石治療の評価基準」を作成した. この評価基準は,Ⅰ.結石の状態規定,Ⅱ.治療手段の表現方法,Ⅲ.治療効果の判定,Ⅳ.副作用の記述から成り簡潔明瞭に評価判定が可能で非常に有用である.しかし,約四半世紀を経過して画像診断方法の進歩やそれに伴う結石形状(2Dから3Dイメージ)やskin to stone distanceなど新たに得られるようになっ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Japanese Journal of Endourology 2015, Vol.28(1), pp.2-5 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | EndourologyとESWLによって尿路結石症の外科的治療の革新が生じたため,その成績・合併症などを可及的客観的に評価することが必要となった.そのため日本泌尿器科学会理事会から委嘱を受けたESWL検討委員会が「Endourology,ESWLによる結石治療の評価基準」を作成した. この評価基準は,Ⅰ.結石の状態規定,Ⅱ.治療手段の表現方法,Ⅲ.治療効果の判定,Ⅳ.副作用の記述から成り簡潔明瞭に評価判定が可能で非常に有用である.しかし,約四半世紀を経過して画像診断方法の進歩やそれに伴う結石形状(2Dから3Dイメージ)やskin to stone distanceなど新たに得られるようになった情報への対応,あるいはその後出版された国内外の診療ガイドラインとより整合した評価も必要となってきた. 一方,国外では我が国のような概念に基づいた明確な評価基準は設定されていない.そのため①治療前評価としてimaging modalityとstone burden計算方法 ②治療効果判定としてimaging modalityと残石および成功率 ③評価判定時期について文献検索から得られた国内外論文に基づいた評価の現状と問題点をreviewした.その結果,国内の評価基準は現在でも結石の部位,残石や治療効果の評価など国外での評価方法と遜色がない基準であった.その反面, 画像診断方法の進歩,flexible -transurethral lithotripsy(f-TUL)をはじめとした泌尿器内視鏡とその技術の進歩に伴い追加改訂が必要と思われる項目も存在した. |
---|---|
ISSN: | 2186-1889 2187-4700 |
DOI: | 10.11302/jsejje.28.2 |