腹腔鏡下腎部分切除術の治療成績

腹腔鏡下腎部分切除術118例について制癌,腎機能温存,合併症について検討した.65ヶ月間の観察期間内に腎細胞癌の再発,腎細胞癌による死亡例はなかった.術後1ヶ月後の腎機能を左右する要因は手術時年齢,術前腎機能,阻血時間,ヘパリン投与,マニトール投与であった.術後12ヶ月後の腎機能を左右する要因は手術時年齢,術前腎機能であった.腎周囲冷却法と経腎盂尿管冷却法の影響に関しては明らかにできなかった.全例の平均出血量は276±373ml,阻血時間44.4±15.9minであった.退院後腎周囲血腫2例,術後出血遷延2例はいずれも保存的に止血可能であった.術中臓器損傷,術後イレウス,深部静脈血栓症,肺炎や...

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Veröffentlicht in:Japanese Journal of Endourology 2011, Vol.24(2), pp.221-227
Hauptverfasser: 町田, 二郎, 渡邊, 紳一郎, 原, 一正, 福井, 秀幸, 榊田, 裕士, 白井, 純宏, 副島, 一晃, 副島, 秀久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:腹腔鏡下腎部分切除術118例について制癌,腎機能温存,合併症について検討した.65ヶ月間の観察期間内に腎細胞癌の再発,腎細胞癌による死亡例はなかった.術後1ヶ月後の腎機能を左右する要因は手術時年齢,術前腎機能,阻血時間,ヘパリン投与,マニトール投与であった.術後12ヶ月後の腎機能を左右する要因は手術時年齢,術前腎機能であった.腎周囲冷却法と経腎盂尿管冷却法の影響に関しては明らかにできなかった.全例の平均出血量は276±373ml,阻血時間44.4±15.9minであった.退院後腎周囲血腫2例,術後出血遷延2例はいずれも保存的に止血可能であった.術中臓器損傷,術後イレウス,深部静脈血栓症,肺炎や,術中出血のために腎摘に至るような重大な合併症は発生していない.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.24.221