メナジオンは第Ⅱ相薬物代謝酵素群により解毒代謝される
「1. ビタミンKの変換反応」 キノン骨格は2つの酸素原子がカルボニル基としてベンゼン環に結合している, 自然界に広く分布する構造である. キノン骨格は動物や植物, 菌類に多く認められ, 光合成や細胞呼吸などの生物学的に重要な機能を有している. 脂溶性ビタミンであるビタミンKはナフトキノン骨格を基本構造とし, 3位に結合する側鎖の違いにより同族体に分類される. 天然には, 緑黄色野菜などの植物に含まれるビタミンK1 (phylloquinone: PK)や腸内細菌や発酵食品由来のビタミンK2 (menaquinone: MK-n)が存在し, ヒトが食事から摂取するビタミンKの90%以上はPKで...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2023/11/25, Vol.97(11), pp.517-522 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. ビタミンKの変換反応」 キノン骨格は2つの酸素原子がカルボニル基としてベンゼン環に結合している, 自然界に広く分布する構造である. キノン骨格は動物や植物, 菌類に多く認められ, 光合成や細胞呼吸などの生物学的に重要な機能を有している. 脂溶性ビタミンであるビタミンKはナフトキノン骨格を基本構造とし, 3位に結合する側鎖の違いにより同族体に分類される. 天然には, 緑黄色野菜などの植物に含まれるビタミンK1 (phylloquinone: PK)や腸内細菌や発酵食品由来のビタミンK2 (menaquinone: MK-n)が存在し, ヒトが食事から摂取するビタミンKの90%以上はPKである. ビタミンKのナフトキノン骨格のみを有する合成品であるビタミンK3 (menadione: MD)は, 生体内で抗炎症性, 抗腫瘍性, 抗マラリア性などを発揮することが認められている. その一方で, MDは両親媒性を有することや分子量が小さいことなどから生体内を自由に拡散し, 副作用として細胞毒性をもたらすことが示されている. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.97.11_517 |