ユーグレナのワックスエステル発酵の発見と新規チアミン酵素に関する研究
「1. はじめに」ユーグレナ(Euglena gracilis)は, 和名ではミドリムシと呼ばれる淡水に生息する単細胞真核生物である. 二次共生型の葉緑体を持っており, 光合成によって光独立栄養で生育することができる. 同時に, 鞭毛を持っており活発に運動するとともに, グルコースやエタノールなどの炭素源を活発に取り込んで暗中でも従属栄養的に増殖できる. そのため, 以前は動物と植物の中間に位置すると考えられており, 動物学と植物学の両方の分類表に記載されていた. ユーグレナ細胞は, 長径50~100μm, 短径10~50μm の紡錘形をしており, 2本の鞭毛を持っている. そのうち1本は短く...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2019/12/25, Vol.93(12), pp.520-530 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」ユーグレナ(Euglena gracilis)は, 和名ではミドリムシと呼ばれる淡水に生息する単細胞真核生物である. 二次共生型の葉緑体を持っており, 光合成によって光独立栄養で生育することができる. 同時に, 鞭毛を持っており活発に運動するとともに, グルコースやエタノールなどの炭素源を活発に取り込んで暗中でも従属栄養的に増殖できる. そのため, 以前は動物と植物の中間に位置すると考えられており, 動物学と植物学の両方の分類表に記載されていた. ユーグレナ細胞は, 長径50~100μm, 短径10~50μm の紡錘形をしており, 2本の鞭毛を持っている. そのうち1本は短く細胞内に隠れて存在しているが, もう1本は長く細胞外に伸びており, これをビーティングさせて遊泳している. 細胞表層はペリクルと呼ばれるタンパク質を主成分とする膜複合体で覆われており, らせん状の線溝が走っている. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.93.12_520 |