小児の二次性低カルニチン血症に対する 医療従事者へのアンケート調査

「緒言」近年, 小児の二次性低カルニチン血症に対する注意喚起が行われている. カルニチンはエネルギー産生代謝における重要な栄養素であるため, 欠乏により脂肪酸のβ酸化障害がおこり, エネルギー産生が低下する. そのため低血糖, 心筋症, 横紋筋融解症, エネルギークライシスなどの重篤な症状が生じうる. 二次性低カルニチン血症の原因には, (1)カルニチンの供給不足(食事, 特殊ミルク, 経腸栄養剤など), (2)カルニチンの過剰消費(ピボキシル基含有抗菌薬, バルプロ酸ナトリウム, 安息香酸ナトリウムなど), (3)その他(Fanconi症候群, 腎不全, 肝不全, 多臓器不全など)がある....

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Veröffentlicht in:ビタミン 2017, Vol.91(11), pp.633-636
Hauptverfasser: 野崎, 章仁, 福田, 篤志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 小児の二次性低カルニチン血症に対する注意喚起が行われている. カルニチンはエネルギー産生代謝における重要な栄養素であるため, 欠乏により脂肪酸のβ酸化障害がおこり, エネルギー産生が低下する. そのため低血糖, 心筋症, 横紋筋融解症, エネルギークライシスなどの重篤な症状が生じうる. 二次性低カルニチン血症の原因には, (1)カルニチンの供給不足(食事, 特殊ミルク, 経腸栄養剤など), (2)カルニチンの過剰消費(ピボキシル基含有抗菌薬, バルプロ酸ナトリウム, 安息香酸ナトリウムなど), (3)その他(Fanconi症候群, 腎不全, 肝不全, 多臓器不全など)がある. しかし, 依然として二次性低カルニチン血症の報告は繰り返されている. この理由として, 小児の二次性低カルニチン血症に対する知識が医療従事者に十分広まっていない可能性がある. しかし医療従事者への小児の二次性低カルニチン血症に対する調査を行った報告は過去にない.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.91.11_633