分割型ルシフェラーゼを用いたビタミンD受容体リガンド検出系の構築および化合物スクリーニングへの応用
「1. はじめに」ビタミンD3(VD3)は肝臓で25(OH)D3に変換された後, 腎臓で最も生理活性の高い1α,25(OH)2D3に変換される. 1α,25(OH)2D3は活性型ビタミンDと呼ばれ, ビタミンD受容体(VDR)に結合することで, カルシウムとリンの吸収促進, 細胞分化誘導, 免疫反応などに関わる多くの遺伝子の発現を制御することが知られる. そのため, ビタミンDが不足すると, くる病, 骨軟化症, 骨粗鬆症といった骨疾患を引き起こす. また, VDRの遺伝性不活性変異によって1α,25(OH)2D3との親和性が低下すると, くる病を引き起こす. これらの疾患に対する治療薬の開発...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2017-03, Vol.91 (3), p.165-172 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」ビタミンD3(VD3)は肝臓で25(OH)D3に変換された後, 腎臓で最も生理活性の高い1α,25(OH)2D3に変換される. 1α,25(OH)2D3は活性型ビタミンDと呼ばれ, ビタミンD受容体(VDR)に結合することで, カルシウムとリンの吸収促進, 細胞分化誘導, 免疫反応などに関わる多くの遺伝子の発現を制御することが知られる. そのため, ビタミンDが不足すると, くる病, 骨軟化症, 骨粗鬆症といった骨疾患を引き起こす. また, VDRの遺伝性不活性変異によって1α,25(OH)2D3との親和性が低下すると, くる病を引き起こす. これらの疾患に対する治療薬の開発を目的に, これまでに国内外で多くの(1000種類以上)のビタミンD誘導体が合成されてきたが, 特筆すべきは, 中外製薬株式会社が開発した2β-(3-hydroxypropoxy)-1α,25(OH)2D3[エルデカルシトール(商品名エディロール)]である. |
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ISSN: | 0006-386X |