メチオニン・コリン欠乏食誘発性脂肪肝に対するγ-トコフェロールの改善効果

「諸言」近年, 日常的な高エネルギー・高脂肪食摂取を背景として, 非アルコール性脂肪性肝疾患(Non-alcoholic fatty liver disease; NAFLD)の罹患率が増加している. NAFLDの第一段階は非アルコール性脂肪肝(NAFL)であり, その約90%は非進行型とされているが, 約10%は非アルコール性脂肪性肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis; NASH)へと移行すると言われている. 近年, ヒト臨床研究においてビタミンE同族体の1つであるα-トコフェロール(α-Toc)によるNASH改善効果が報告されているが, その詳細な機序は明らかに...

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Veröffentlicht in:ビタミン 2014/07/25, Vol.88(7), pp.366-372
Hauptverfasser: 武藤, 知衣, 谷地, 理恵子, 小川, 貴弘, 五十嵐, 脩, 清瀬, 千佳子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「諸言」近年, 日常的な高エネルギー・高脂肪食摂取を背景として, 非アルコール性脂肪性肝疾患(Non-alcoholic fatty liver disease; NAFLD)の罹患率が増加している. NAFLDの第一段階は非アルコール性脂肪肝(NAFL)であり, その約90%は非進行型とされているが, 約10%は非アルコール性脂肪性肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis; NASH)へと移行すると言われている. 近年, ヒト臨床研究においてビタミンE同族体の1つであるα-トコフェロール(α-Toc)によるNASH改善効果が報告されているが, その詳細な機序は明らかにされていない. また, NASHモデル動物に対するビタミンE同族体の効果としては, α-Tocの肝損傷抑制効果や脂質過酸化抑制効果は報告されているものの, 肝脂肪蓄積に関しては改善効果がみられていない.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.88.7_366