神経疾患患者の脳脊髄液における還元型プテリジンレベルの測定 : 臨床試料中の還元型プテリジン測定へのポストカラム酸化法の応用

【緒言】 プテリジン(pteridine)は, 4つの窒素からなる二環性ヘテロ環化合物の総称であり, 還元型のプテリジンの一種であるテトラヒドロビオプテリン(BH4)は, カテコールアミンやセロトニン生合成の律速酵素であるチロシン水酸化酵素(tyrosine hydroxylase, TH), トリプトファン水酸化酵素(tryptophan hydroxylase, TPH), そしてフェニルアラニン水酸化酵素(phenylalanine hydroxylase, PAH)など, 芳香族アミノ酸モノオキシゲナーゼの補酵素として機能する. BH4は一酸化窒素合成酵素やグリセリルエーテルモノオキシ...

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Veröffentlicht in:ビタミン 2011/02/25, Vol.85(2), pp.63-69
Hauptverfasser: 小柴, 梢子, 徳岡, 宏文, 横山, 照夫, 堀内, 恵美子, 長谷川, 一子, 一瀬, 宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【緒言】 プテリジン(pteridine)は, 4つの窒素からなる二環性ヘテロ環化合物の総称であり, 還元型のプテリジンの一種であるテトラヒドロビオプテリン(BH4)は, カテコールアミンやセロトニン生合成の律速酵素であるチロシン水酸化酵素(tyrosine hydroxylase, TH), トリプトファン水酸化酵素(tryptophan hydroxylase, TPH), そしてフェニルアラニン水酸化酵素(phenylalanine hydroxylase, PAH)など, 芳香族アミノ酸モノオキシゲナーゼの補酵素として機能する. BH4は一酸化窒素合成酵素やグリセリルエーテルモノオキシゲナーゼのコファクターでもあり, 生体内の重要な調節因子である. BH4は生体内ではGTPを基質として三段階の酵素反応により生成される. 補酵素として機能した後は, キノノイド型のジヒドロビオプテリン(dihydrobiopterin, BH2)に酸化され, 一部はBH4に再還元され, 残りは酸化, 分解を受けて, プテリン(pterin, P), ビオプテリン(biopterin, BP)キサントプテリン(xanthopterin, XP), イソキサントプテリン(isoXP)など様々なプテリジンに代謝される(図1).
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.85.2_63