2.肝臓星細胞におけるレチノイン酸受容体の局在と機能(第323回会議研究発表要旨,脂溶性ビタミン総合研究委員会)

肝臓星細胞は肝類洞周囲腔に存在するビタミンA貯蔵細胞である. 肝線維化の際, 星細胞はビタミンA脂質滴を失いながら活性化し, 筋線維芽細胞様に分化することが知られている. これまでに, 星細胞の活性化に伴ってビタミンA脂質滴が消失することと, RARsのmRNAが減少することから, レチノイドシグナルは減弱するという報告がなされてきた. そこで我々は, ラット肝臓星細胞の初代培養系を用い, 活性化しつつある星細胞においてRARsがどのような発現パターンを示すのかを詳細に解析した. その結果, RARsのmRNAの発現は, 星細胞の活性化に伴って減少した. 一方, RAR αとβのタンパク質の発...

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Veröffentlicht in:ビタミン 2009/08/25, Vol.83(8), pp.506-507
Hauptverfasser: 目崎, 喜弘, 吉川, 究, 三浦, 光隆, 今井, 克幸, 山口, 典子, 妹尾, 春樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:肝臓星細胞は肝類洞周囲腔に存在するビタミンA貯蔵細胞である. 肝線維化の際, 星細胞はビタミンA脂質滴を失いながら活性化し, 筋線維芽細胞様に分化することが知られている. これまでに, 星細胞の活性化に伴ってビタミンA脂質滴が消失することと, RARsのmRNAが減少することから, レチノイドシグナルは減弱するという報告がなされてきた. そこで我々は, ラット肝臓星細胞の初代培養系を用い, 活性化しつつある星細胞においてRARsがどのような発現パターンを示すのかを詳細に解析した. その結果, RARsのmRNAの発現は, 星細胞の活性化に伴って減少した. 一方, RAR αとβのタンパク質の発現は, 星細胞の活性化に伴って増加した. このRAR αタンパク質は核内受容体であるにもかかわらず細胞質に局在した. そこでRAR αのアミノ酸配列を検索しN末とC末に核移行シグナル候補配列を見いだした. 全長のRAR α (F), N末側領域(N), C末側領域(C)をそれぞれGFPと融合し, in vitroで活性化した星細胞に導入した.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.83.8_506_2