四塩化炭素中毒のラット肝臓におけるα-トコフェロールの効果(研究論文紹介)
生体内で酸化ストレスが亢進する代表的病態が四塩化炭素(CCl4)投与による肝炎である. CCl4はミクロソームのシトクロムP450やミトコンドリアの電子伝達系で1電子還元を受けてトリクロロメチルラジカル(・CCl3)を発生して広汎なラジカル反応, 脂質過酸化反応を誘発し, 壊死やCaspase-3依存性のアポトーシスを惹起することが知られている1). よく研究された病態なので新しく開発された酸化ストレス指標の有効性を確認するために使われるほどである. 我々は, CCl4, チオアセトアミド, D-ガラクトサミンのような薬剤による肝炎において, 肝臓のビタミンC (C)が酸化ストレスの鋭敏な指標...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2009/08/25, Vol.83(8), pp.472-473 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 生体内で酸化ストレスが亢進する代表的病態が四塩化炭素(CCl4)投与による肝炎である. CCl4はミクロソームのシトクロムP450やミトコンドリアの電子伝達系で1電子還元を受けてトリクロロメチルラジカル(・CCl3)を発生して広汎なラジカル反応, 脂質過酸化反応を誘発し, 壊死やCaspase-3依存性のアポトーシスを惹起することが知られている1). よく研究された病態なので新しく開発された酸化ストレス指標の有効性を確認するために使われるほどである. 我々は, CCl4, チオアセトアミド, D-ガラクトサミンのような薬剤による肝炎において, 肝臓のビタミンC (C)が酸化ストレスの鋭敏な指標であることを明らかにしてきた2)が, 酸化ストレスがどのように細胞死を引き起こすのかという分子機構については未だ明らかではない. 上記3種の薬剤による肝炎では, 細胞死のシグナルの1つとして, MAPK (mitogen-activated protein kinase)が活性化されることが判明している3)-5). |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.83.8_472 |